寸書

□1ページ物語
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あの空に焦がれた



太陽はアスファルトを溶かすようにその熱を放っていた。





真夏の空は青々と澄んでいた。





外の厚さを感じながら起きた時にはもう遅かった。









「はぁ、―――は、っはぁ」





額を流れる汗を無視して、ただただペダルを踏みつける。





(あの角まで行けばっ)



最後の難所であるこの坂を乗り越えれば後は下りである。



渾身の力を籠め踏みしめる





「はぁぁ」





車が僕の横を通りぬけていく





自転車の籠に入った紙袋は少し撚れてしまっていた









―――ぽつ





想いもよらなかった





雨だと気付いた時には僕はもう濡れていた



これが通り雨と呼ばれることは知っているが、どうしてこんな時に





目的地まであと350メートル













紙袋は本来の色を失い、濡れた色に変わっていた



ずぶ濡れの僕の姿にすれ違う人が驚いたような目を向ける



それでも僕は走る







駅のホームに駆け込む







もうそこに君はいなかった







立ちすくんだ僕が見上げた空は晴れ渡っていた





たった数分だった





あの空に焦がれた







【END】



ん〜、いまいち想像を文にできませんでした



お題に添えたのか…



管理人の頭の中ではアニメのごとく少年が頑張っているのですが、文を読んだだけでは伝わらないかもですね〜





まぁ、お題兼リハビリということで…



ではノシ
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