短書
□Uoham
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よく晴れた昼下がり
いつもの昼寝の場所に行くとすでに先客がいた。
「…」
唯一あの、うるさい騒動から抜け出せる場所だった
邪魔
起きてはくれまいかと少し待ってみるが、起きる気配なし
とりあえず近くの木の根元の日陰に腰かけ寝ることにした
小脇に抱えていた本を読み始める
木々の間から降り注ぐ優しい光は程よく、風は心地よい。案外ここもいいかもしれない
暖かい陽気に次第に眠気が襲ってきた
瞼が落ちる
かろうじて図書館から借りた本を膝の上に置き意識は落ちていった
図書館で借りた本は汚してはならない
瞼の裏にうつったのは、図書管理の怒った顔だった