短編

□あの世の貴方へプレゼント
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〇月×日

天下分け目の戦いから早数ヶ月が経ったな。
三成はそっちでも元気にしているか?
お前は口は悪いし人付き合いは苦手だし口下手で不器用だから正直ワシはお前が心配だ。
できればワシが傍にいてやりたいがさすがにワシがそっちに行けば再び天下が荒れる。
さすがにそれはできないな。
そこでだ、お前が寂しくないように少しずつ贈り物をそっちに送っていこうと思う。
楽しみにしていてくれ。

〇月×日
今日から贈り物を送っていこうと思う。
先ずはお前が忘れていった赤い蝶をそっちへ送ろう。
喜んでもらえれば幸いだ。

〇月×日
前に送った赤い蝶は気に入ってもらえたか?
今日はお前でも気に入っていた様子の紫の鬼を送ろう。
仲良くしてもらえれば幸いだ。

〇月×日
今日は何だかんだよく遊んでたと聞いた赤い虎とついでに緑の猿を送ろう。
何だか賑やかになりすぎそうだから次は纏め役になりそうな物を送るな。

〇月×日
今日は緑の申し子を送ろう。
あまり遊びはしなかったらしいが纏め役にはうってつけだろう。
手に入れるのにかなり手間が掛かったが三成のためならばワシは何でもしよう。
次の贈り物を期待していてくれ。

〇月×日
今日は突然白と黒の梟が尋ねて来た。
梟はワシは狂い始めていると言っていたが所詮は梟の戯言だ。
ワシは気にしない事にした。
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