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□サヨナラの空
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-銀時side-
土「銀時………
じゃあな。
次会う時は
恋人なんかじゃねぇ。
ただの顔馴染みだ。」
それは凄く寒い冬の日だった。
でもな、
この寒さを越えたら……
また、暖かな春が来たんだぞ?
アイツはそれを待たずに、消えた。
アイツとの思い出がどんどん霞んでいく………─────
思い出は頼りない。
だって、もう、アイツの暖かさを忘れている。
アイツはもう、俺のことなんか忘れてて。
この間、沖田くんが言っていた。
「毎晩のように吉原へ行っている」と。
やっぱり、男より、女のが良かったんだよ。
分かってたはずなのに………
俺はアイツの面影に手を伸ばす……
何もないのに。