† Novel room †


□嵐なる人のとある憂鬱
2ページ/4ページ

「…………まだ、気にしていたのか?」

ゼロにそう聞かれ、ディードは目を瞠目する。

付き合いが長いせいか、ゼロが親友で良かったとつい思ってしまう。
だが…

「お前、そんなキャラだったか…?」

やっぱり、ゼロには女好きのイメージしか似合わない。
赤面したゼロが唸る。
しかも、半泣きで。

「人がせっかく心配しているというのに、お前って奴は……ッ(泣)!」
「あーもう。分かった。泣くな」
「棒読みで済ますな#!」

ゼロが言う”気にしている”とは、トールギス以外に浮かび上がらなかった。
どれだけの実力なのか見ておきたかったが、生憎そんな体力も気力もない。
頭痛が未だに響き、咳も止まらない故に、鑑賞どころではなかった。

こんな体たらくでは要請が出たとしても、足手まといになるしサイズもろくに使えないだろう。

「……ゼロ、頼みがある」
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ