花宴 上

□都忘れ
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月世が配属された、イタチ捜索部隊。

上層部としては里の者に体裁を示すだけの任務───
つまりは鼻から何も掴まず帰ってくる任務であったが、
その小隊が帰ってこない。

三代目を除く上層部は、
小隊が帰ってこないことは気がかりではあったが
月世が始末されたと見て、
内心胸をなで下ろしていた。
今回の任務をしくじれば、また別の機会を狙って月世を抹殺する計画だった。

そういう点で、イタチの月世を連れ去った判断は懸命だったと言えるだろう。


三代目は月世を思って気を揉んでいた。
そもそも三代目が月世を今回の任務につけることに賛成したのは、
月世に気持ちの蹴りをつけさせるためだった。

月世の性格上、イタチを探したいと言い出すのは時間の問題だった。

ならば任務に出し、気の済むまで探させて、
サスケと共に生きてほしい…
サスケが一人前になるまで、支えてやってほしい。

それが三代目の願いだった。


つまり、月世抹殺任務は三代目には秘密裏に行われたものだった。





「カカシ、お前は鼻が利く」

三代目は自室にカカシを呼び出した。

「月世を探しにいってくれぬか」

「月世…十六夜月世ですね。
あいつ確か、うちはイタチ捜索任務に出て以来帰ってないですね」

「その通りじゃ。
…なにか胸騒ぎがしてならん。
無事だといいが…
サスケのためにもな」

「うちはサスケですか…
あの事件で生き残った子ですね」

「そうじゃ。
ゆくゆくはお前が面倒を見ることになろう。
その時は、頼むぞ」

「はい。火影様。」

「では…行ってくれ」

カカシは姿を消した。
三代目はパイプの煙をふかしながから、
窓から木ノ葉の景色を眺める。

「…月世、どこにおる」






カカシは忍犬パックンを伴い、
小隊の足取りを追っていた。

月世は暗部の後輩として交流があったので、
捜索にも熱が入る。

「…!近いぞ」

パックンが鼻をひくつかせた。

「…あれは何だ?」

カカシはふと地面を見る。

「パックン、降りるぞ」

一人と一匹は身軽に着地すると、一点をじっと見つめた。

「なんだ…これは」

地面が黒く焼けただれている。

「これはまさか…天照か?
だとしたら月世はもう…」

カカシは厳しい目つきで地面を見つめた。

「パックン、匂いはどうだ」

「ダメだ、匂いがここで途切れてるな。
あの天照を食らったんじゃ、さすがの月世ももう…」

「そうか…そうだな…」

「火影様に報告しよう」

カカシとパックンはその場を離れた。
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