花宴 上

□夏水仙
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イタチ一行は歓楽街に到着した。
ごみごみとした胡散臭い街だ。

「いかにも…という感じですかねぇ…」

「そうだね、まったく…
たしかナルト君はサスケと同い年でしょ?
そんな子をこんな街に泊めるなんて、よくないよ」

月世は憤慨していた。

「…足取りはだいたい掴めてる。
あとは女を用意するだけだな」

イタチは冷静に言った。 

「そうだね、じゃあ女の確保は私がやるよ」

「イタチさんがやった方が早いんじゃないですか?」 

月世は鬼鮫をちらっと横目で見た。

「大丈夫!時間はかけないから!
ちょっと路地裏で待ってて」

そう言うと、月世は一般人に変化して街に消えていった。

「…珍しいですね、月世が頑固なのは」

「ふん…そうだな」

イタチはわかっていた。
月世はイタチが女を誘うのが嫌だったのだろう。


(イタチは自分が容姿端麗なことわかってない節があるし…
もし惚れられでもしたら…)

月世は歩きながらそんなことを考えていた。
だが自分の幼稚な思考に嫌気がさしてやめにした。

「よし!さっさと見つけよっと…
ん、あの人なんか美人でいいかも?」

月世は黒髪で、体のラインが綺麗な女性に近付いた。





「おまたせ」

待ち合わせの路地裏に、月世は女を担いで現れた。

「本当に早かったですねぇ…
じゃあ、イタチさん」

「ああ」

月世はどさりと女を地面に横たえる。

「ごめんね…」

月世は少し申し訳なさそうな表情を浮かべて謝った。

「…済んだぞ。自来也さんを誘惑するよう仕込んだ」

「了解」

月世は自来也が泊まるという宿に、女を放した。




女は催眠眼の効果で、首尾良く自来也の誘惑に成功したようだ。


「…うまくいった…」

物陰から様子を窺っていた月世は、イタチと鬼鮫に合図した。
月世も合流してナルトの部屋に向かう。


部屋に到着すると、イタチが部屋をノックした。


コン、コン……


「ハイハイ!」

中から少年の面倒くさそうな返事が聞こえる。

「ビンゴですねぇ…」

鬼鮫がにやりと笑った。
月世も頷く。


扉が開くと、金髪の少年…
うずまきナルトが、驚いた表情でイタチを見上げていた。
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