無限大の世界。

□第9章
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美陽side


「ま、愛、乃?」

タイミングが、すごくいい。

顔を青白くし、驚きを隠せないとでもいうような顔をした三人。



神の子、幸村精市。
皇帝、真田弦一郎。
達人、柳蓮二。




ほうほう。
氷帝は顔のいい男子が多かったけど、
立海も、氷帝に負けないくらいの容姿ね。
ていうか、互角くらいかしら。

まあ、いいわ。


ん?
愛乃ちゃん、笑ってる…?
ふふ、
…この子、仕掛ける気ね。



どうぞ、やりなさい。
姫丸愛乃。

あなたの演技力、見せてちょうだい?



愛「(ふふ、
空羽美陽!これで終わりよ!)」



姫丸愛乃
始動ね。

愛「せ、精市?」

幸「そうだよ…!
俺だよ!愛乃!」


ふぅん?
なかなかの演技力ね。
てか、三人とも、私に気付いてないわね。
見向きもしないわね


神の子に抱き締められてる愛乃ちゃんは、
にやけながらも演技を続行する。


愛「…っ!精市!
蓮二!弦一郎!」

あらあら、涙でグシャグシャな顔ね。
そんな安っぽい涙が、よく通じるわよね。ありえないわ。
立海も落ちたもんね。


愛「ふぇっ…
美陽ちゃんがっ…!
急に怒りだして…!
嵌められて全校生徒に虐められて消えればいいわ!って…!」


えぇ…
私、そんな事言った覚えないけど
本当、ありきたりな奴ね。
まあ、今は、愛乃ちゃんの演技力を見なきゃ

おっと、そろそろ消えた方がいいわね。

私は、スッ…と
物陰に身を隠した。


私の読み通り、
三人は愛乃ちゃんを抱き締め、私がいた場所を睨んでいた。

ざーんねん。
私は、こっちですよ♪


その場に私がいない事に驚いたのか、
四人は、驚きを隠せないのか目を見開いていた。

幸「…え?」

愛「な、なんで…!
さっきまでいたのに…!」

ふふ。
私を舐めないでね?
私は、四人を見ながら、思った事を呟いた。


「んー…
結構、意外だなぁ。」(ボソ


この展開は、意外だった。

んー。でも、私も焦っちゃったし
とりあえず、今は、姫丸愛乃を踊らせておいて、
後ではーめよー

なんて呑気に考えながら、
私は、その場を後にした。



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