遠回り。
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えーっと…今、10:00です
待ち合わせは10:30の筈なのに…あれ?
待ち合わせている本屋の前には目立つ見慣れた黄色が…
まだ、30分前だよね?
もしかして涼太も楽しみすぎて早く来た…とか?
ないないないないない…
でも、ほんとだったら嬉しすぎる
『お、おはよ!』
頑張って声をかけてみる
「あっ!はるっち〜!!
早かったっスね!!!」
『りょ、涼太もね!!』
「はるっちとのデートが楽しみすぎて…
てか、その格好…まじ可愛いっス…!!!」
『えっ…ちょ、うわっ!!
抱きつくな!!離して!』
「想像以上に可愛いよぉ〜はるっちはまじ天使も、格好い…よ?』
やばい照れる恥ずかしい…
「キタコレ」
……は?
「ハァハァ…はるっち…」
こわっ?!
なにこの人目、怖いんですけど…
『き、きもい…』
「え、あっちょっと待ってはるっち〜」
『く、来るな変態っ!』
「大丈夫ッスよ、俺が変態になるのは、はるっちだけッスから…ね?」
『いい顔で言うな!!!』
そんなこんなで騒がしくしながらもショッピングモールまで楽しく歩けたのも涼太のおかげなのかな…
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『っはー!着いた!』
「着いたっスね…!」
新しいショッピングモールにやっと着いた私たち、早く来てて良かった…
「ということで!はるっち、どこか行きたいとこないスか?」
『…え?』
「いや、ほらぁなんか行きたいとこあるんなら俺、どこでも付き合うッスよ」
『え、あ…ありがとう』
「どういたしましてッス!
んで、なんかあるッスか?」
涼太の優しさがなんだか身に染みる
そっか…
なんだかあんまり意識してなかったけど私、ずっと好きだった人とデートしてるんだ
『りょ、涼太の好きなとこでいいよ!』
「…ん〜、じゃあ可愛いアクセサリーでも見に行くッスか?」
さすがデルモだな…
なんて思いながらもやっぱり嬉しいわけで…
『うん!』
「じゃ、二階っスね…
ほら、エスカレーター気を付けて?」
『あ…ありがとう!』
涼太の優しさが心に染みる。