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□甘い一日を!
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キッチンの前には後ろからなまえを抱き締めるプロシュートの姿があった。









「なまえが何作ってるか秘密にするから離さねぇ。」







「絶対秘密なの…!今湯煎してるから危ないよっ…」








「チョコ溶かしてるのか?ほら味見してみろなまえ。」











ボウルの中で溶かされたチョコを指ですくい、なまえの口に入れた。














「ん…あついよ…っ」







「美味しい?なまえ。」










密着し合う二人の姿を陰で見ている四人は変な気持ちになっていた。




















「覗いてみたらいきなりこれか…。」





「悶えるなまえもベネ…(カメラカメラ。)」






「おい裸エプロンじゃねぇのかよ!」





「…………(また敢えての沈黙)」











全員もはや、なまえのエプロン姿所ではなく、二人の妖しげな雰囲気に飲まれていた。



















「いいねぇ、その蕩けた表情…かなりそそる。」








「はぁ、プロシュートが口の中で指動かすから…んんっ」










振り向き様に手首を掴まれ、唇を奪われるなまえ。







これには見ていた全員「うお!」と小さく声を上げる。
















「ん、ん…………あ、ふ」








舌で口の中をまさぐられ、身体の力が抜ける。ぎゅっ、とプロシュートのシャツを掴み、壁にもたれ掛かる。













長い口付けの後、唇を離し「ご馳走さま。」と笑うプロシュート。











「…はぁっ…もう、プロシュートの馬鹿…」









朦朧とした表情で見つめるなまえ。








「甘かったぜ。こんだけで腹一杯だ。」










「意地悪…ちゃんと出来上がったら食べてよね。」








「はいはい。」












先程の余韻が残る二人を呆然と見つめる男達はしばらく言葉が出なかった。




































「…じゃん!みんなー、ハッピーバレンタイン!」







その夜、一人一人ラッピングで包装されたチョコが配られた。










「生チョコ作ったんだね。ありがとうなまえ。」







「任務で疲れた身体には甘いものがいいよな!ありがとななまえ。」







「…気が向いたら食ってやるよっ。」








「あれ、ギアッチョ、そんなに裸エプロン見られなくて不満?」






「!!!!(赤面)」










「何言ってんのよメローネ…。」



















「あれ、兄貴。なまえからチョコもらったんですか?」







「んー、先にもらっといたぜ。おまけつきでな。」







「??」



















「あ、リーダーお帰りなさい。これ食べて下さい。」






「ああ。バレンタインか。ありがとうなまえ。…ちゃんとプロシュートに一番に渡したんだろうな?」







「!(リーダー何故それを。)」














アジト内ではチョコよりも甘ったるい二人が居たのでした。






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