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□暗殺者達の恋
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「はぁん、なまえのいい匂いがする…ずっと擦り寄っていたいぃぃ」
「や…、もう…ベタベタしすぎ!みんなも黙って見てないで助けてよ!」
「……………………」
一同、黙殺。
暗殺者達の恋
「せっかくお互い任務がないんだしイチャイチャしようぜ?」」
「んー…や、任務の日以外ゆっくりしたいの!離してってば…ひゃぁんっ、どこ触って…」
「ふふ…みんなの前で触られて感じてるの?」
「…………またやってるのかあいつら。」
出先から帰ってきたリゾットがその光景を見て肩を落とした。部屋にはチームの全員が集まり、恋人同士であるメローネとなまえの戯れを見て見ぬふりをしていた。
「メローネ、公衆の面前だぞ。控えておけ。」
リーダーよくぞ言ってくれた!その場の全員がそう思ったはずである。
「んー…?ああ、すまないリーダー。なまえしか見えてなかった。」
なまえを大事な人形のように抱き締め、満足げな笑顔でメローネは答えた。
わかったならその腕の中にいるなまえを離せよ、と突っ込みたくなるのを押さえて、「気を付けろよ」と流したリゾット。
「メローネも相変わらずだよなぁー。付き合いだす前からあんな感じだしよぉ。」
溜め息混じりにホルマジオが呟いた。確かに最近の方が熱を上げているが。
「んー、でも二人きりの時はどんなリアクションしてるんだろうなまえ。」
ペッシが疑問を口にすると、目を輝かせたメローネが素早く振り返り、
「そりゃあもう盛りのついた雌猫のように求めてく「メローーーーーネ!!!」
…なまえに殴られていた。
「もう!知らないんだから、メローネの大馬鹿野郎!」
乱暴な言葉すら可愛らしく言い切るなまえはさすがだった。そしてそのまま拗ねて自室へ戻ってしまった。
「なまえー…。悪かったよ、行かないでくれ!」
反省と不安の表情を浮かべるメローネは、殴られた頬を押さえながら後を追った。