×お妙

□隠し事
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近藤はガバリと立ち上がり、
勢いのままに土方にしがみついた


「こ、近藤さん!?
いつから起きて…」
「ちょ、トシ!!
今のどういうこと!?
二人で花見って何!?
何で二人で並んで茶飲んでんの!?
何で楽しく話してるの!?
いつの間に仲良くなったの!?
全部何かの間違えだよね!?俺の見間違いだよね!?
俺の聞き間違いだよね!?」


半泣きでしかも混乱状態の近藤は土方を揺さぶる


「お、落ち着け近藤さんっ!!これはだな…」
「見ての通り、
私達付き合ってるんです」
「おい、お妙」
「ここまできては仕方ないでしょう?」
「それにしたってもう少し言い方ってもんが…
うぉっ!?近藤さんっ!?」


ふらふらと後退し、
バターンと気を失い失神する近藤に慌てて駆け寄る土方


「あー、やっぱり局長にこのショックは大きかったですかね」
「ま、いずれ近藤さんも知ることになったんでィ

ちっと早まっただけでさァ、姐さん、土方さん」
「総悟、山崎!!
何で…」
「まぁまぁ土方さん、落ち着いて下さい
皆さん、お茶でもどうぞ」
「ありがとうございます」
「邪魔しやす、姐さん」


────────…


「…と、いう訳です」


近藤も意識を取り戻し、
山崎は一連の流れを説明した


「結局トシとお妙さんはこ、恋人同士」
「悪ィ近藤さん…」
「じゃああんまり朝飯食わないのは…」
「朝飯ここで食ってるんだ」
「たまに居なくなるのは…」
「時間を見つけて会いに来て下さるんですよ」
「最近よくゴリラって言うのは…」
「姐さんの影響でさァ」
「じゃあ冷たいのも…」
「姐さんの影響ですね」
「……」


近藤は現実逃避をするように目を瞑った


───────────…


「えーということでいいか?トシ」
「ああ
おいコラ総悟、寝るなっ!!」


現在は真選組の朝の会議中である


「総悟、後でちゃんと確認するんだぞ」
「へい」
「いや駄目だろ!!」
「まぁまぁ
ということで、皆頼んだぞ」


全然わかんねぇよ、局長…

隊士の心の声は近藤には勿論届かない


「それじゃ、ゴリ…近藤さん、終わろうぜ」
「おはようございます」
「お、お妙さん!?」
「姐さん!?」
「…どうした?」
「土方さんの忘れ物を届けに。はい」
「ああ…悪ィな」


忘れ物(マヨライター)を受け取ろうとすると

ひょい、とお妙が避ける


「何だ…?」
「お妙、って呼んで下さらないの?」
「いや…」
「だってもう皆さん知ってるでしょう?」
「そう、だけど」
「…」
「…ありがとな、お妙//」
「どういたしまして♪」


甘ったりィ…という隊士の声も勿論届かないのであった


めでたしめでたし☆


「俺の心の傷は…?」
「空気読みやしょうぜ、近藤さん」


おわり
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