×また子受け

□話さないとわからないこともある
4ページ/5ページ



「え…彼奴等は?」
「晋助様達がわざわざ私何かの誕生日
覚えてるわけないッス」
「…んなことねぇだろ」
「でも、実際に…」
「お前は、
色んな奴から大事にされてんだよ」


ぽん、と土方がまた子の頭に手を置く

そこで目が合い、二人とも慌ててそらす


「そ、そういや、
何か欲しいもんとかねぇか?」
「い、いや!そんな…」
「いいから、言ってみ」


また子は色々と思考を巡らせる

土方のメアドは教えてもらった
料理を教えてもらう約束もした

あとは…


「あ、電話ッス」


また子が電話に出ると、
武市の声


〔また子さん?
今何処に居るんですか?

高杉さん達がそわそわと心配して待ってますよ〕
「え…あ、今行くッス!」


電話を切ると、
弁当を食べ終わったまた子は立ち上がり、

土方に向き直る


「すみませんッス!
武市先輩に呼ばれて…」
「だから言ったろ、
大事にされてんだって」
「は、はいッス…///」
「じゃあな」


土方が座ったまま言う

また子もそれじゃあ、またと言って出ていこうとして、

扉の前で振り返った


「土方!」
「あ?」
「誕生日プレゼントとして、
またここに来ていいッスか?
もちろん、一人で」
「…ああ。いつでも来い」
「ありがとう!」


また子は朝よりも上機嫌で高杉達のもとに行った


「すみませんッス!!」
「来島っ」
「また子殿!!」


高杉と万斉が同時に
高杉は前から、
万斉は後ろから抱き締めた


「悪かった…」
「すまなかったでござる…」
「「誕生日おめでとう」」


二人からプレゼントをもらい嬉しそうに笑うまた子を間に

高杉と万斉は睨み合い
その間を抜けてまた子は武市に言った


「土方って、いい奴なんスね//」


おやおや、とこれから起こるであろう波乱を想像し、

武市は苦笑した


「5月5日…ッスかね」


メアドを見ながら、
また子は一人呟いた


おわり

次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ