×また子受け
□ずっと君の大切な幼馴染みでいること
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「万斉!起きれッス!!」
毎朝、君が起こしに来る
「万斉、早くしないと遅刻するッスよ〜!!」
毎朝、君が待っている
「あー!!
万斉のせいでまた乗り遅れたッス!!」
毎朝、必ず二人で登校する
「そういえば万斉はどのグループにするッスか?」
いつも、君が側に居る
「それなら私も
万斉と同じところにするッス♪」
僕らはいつも、一緒に居た
───────────…
「万斉ー!!」
小さい頃からずっと二人で居た
後をトコトコとついてくる様子は
まるで妹の様だった
「どうしたでござるか?」
そして度々喧嘩しながらも
ずっと一緒に居て、
高校まできた
「何か一曲聞きたいッス」
「どんな曲でござるか?」
「んー」
そして良く曲をリクエストされ、
ジャンルは大体ポップだった
この日もポップだと思っていた
「恋愛ソング」
「はい?」
「だから!恋愛ソングを弾いてほしいッス!!
明るい感じの♪」
初めて受けたリクエストだった
「さては…
恋をしたでござるね?」
「なっ!?
な、な、な、何言ってんスか///」
「バレバレでござるよ、また子」
真っ赤になって慌てる君を
少し寂しく思いながら
それでも微笑ましくみていた
「で、相手は誰なんでござるか?」
「…し、晋助様ッス…//」
「やはり」
相手は高校で知り合った男
その頃から心酔していたね、君は
「ま、いずれそうなるだろうと思っていたがな」
「ふぇ!?//」
それから君は恋愛の話をするようになった
「晋助様に呼んで貰えたッス!!」
「晋助様に受け取ってもらったッス!!」
「晋助様に…」
君は何かある度にこと細かく話してきた
幸せそうに、とろけそうな顔をして
「晋助様!!」
その様子に時々心が痛かった
理由なんて、
まだ知らなかった
.