×お妙

□隠し事
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「あれ、トシもういいのか?」


今、真選組の朝食中
殆ど手をつけていない土方を心配そうに見る近藤


「最近いつもそうだよな?どうしたんだ?」
「何でもねぇよ
ゴリ…近藤さん、俺ちょっと出てくるから」
「またか?
気を付けてな」
「おう」


─────────…


「あら、土方さん」
「よぉ
近藤さん来てねぇか?」
「さぁ、今日はまだゴリラしか…」


そう言うお妙の後ろに倒れているのは近藤


「はぁ…
ゴリ…近藤さん、帰るぞ」
「んー、あ〜、あ、トシ?」
「今日までの書類が山ほどあるんだよ」
「ああ!!す、すまんっ忘れてた
お妙さん、また来ます!!」
「2度と来ないで下さいね」
「…邪魔したな」
「いえ」


────────…


「えーということでいいか?トシ」
「ああ
おいコラ総悟、寝るなっ!!」


現在は真選組の朝の会議中である


「総悟、後でちゃんと確認するんだぞ」
「へい」
「いや駄目だろ!!」
「まぁまぁ
ということで、皆頼んだぞ」


全然わかんねぇよ、局長…

隊士の心の声は近藤には勿論届かない


「それじゃ、ゴリ…近藤さん、終わろうぜ」
「ちょっとちょっとトシィ〜?
最近言い間違えること多くない?」
「んなことねぇよ」
「嘘だー!!いつも聞き間違えかな、って流すけど流石に多すぎ!
それに最近冷たいし…」
「気のせいだよ
それより、会議終わるぞ、近藤さん」
「あ、ああ…
それじゃあ解散!」


─────────…


「でな、最近あまり朝飯食わないし、
良く一人で居なくなるし、
何か前より冷たいし、
良く俺のことゴリラって言うし…」
「近藤さん、野郎はもともと冷てぇ奴でさァ
それに、実際ゴリラなんだから仕方ありやせん」
「え、ちょっとさりげに酷くない?」


今、近藤の自室に沖田と山崎が呼ばれていた

土方のことを二人に相談したのだ


「でも、飯食わねぇし…
どこか悪ィのかな

それとも仕事で何か…」
「で、局長」


どんどん悪い方向に考えていく近藤を遮り山崎が声をかける


「俺達は一体何故呼ばれたんですか」
「おお、そうだった
いや、ただ、何か知らないかなぁって」


知ってる
そりゃ知ってるよ

だって俺監察だし
隊長だって勘鋭いし

というか局長以外皆知ってるよ

と山崎は心の中で叫んだ


「総悟、何か知らんか?」
「そういうのは山崎が得意でしょう、な、山崎?」
「え」


鬼だ、悪魔だ、何だこの人、超ひでぇよ!!

またしても心の中で叫んだ


「そっか、ザキ監察だしなぁ」
「え、や、その」
「頼めるか?ザキ」
「もちろん大丈夫だよなァ、山崎?」
「…はい」


負けた
沖田隊長のどす黒さに

.
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