×また子受け
□ずっと君の大切な幼馴染みでいること
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───────────…
「晋助様!!」
今日も元気に追いかける君に話しかけた
「また子」
「待ってッス!!
晋助様に呼ばれたッス♪」
いつしか君は、
朝、起こしに来なくなった
「あ、晋助様!
おはようございまッス♪」
一緒に登校してはいた
だけどあの男を見ると
直ぐにそっちへ行ってしまう
「晋助様ー!」
「晋助様♪」
「晋助様ぁ…っ」
「晋助様!!待って下さいッス!!」
いつしか君は、
あの男の後をトコトコとついていくようになった
いつしか君は、
あの男のことばかり呼んでいた
「……また子」
呼んでも、君はいつしか
僕の傍には居なかった
───────────…
そんなある日だった
「万斉っ…」
君は半泣きで僕のもとに来た
「晋助様を怒らしちゃったッス…」
ああ…またあの男のことか
せっかく僕の名を呼んでくれたのに
「万斉…?」
「…また子、安心するでござる
数日たてば、機嫌も直ってるでござるよ」
「そうッスか…?」
「うむ
だから、気にしなくて良いでござるよ」
そう言うと君は安心したように笑って
出ていこうとする
引き留めたかった
「また子」
気が付けば名前を呼んでいた
「何スか?」
「あ…いや…」
結局何も言えなかった
だってこの気持ちを認めてしまうと
君が困ってしまうから
───────────…
「晋助様♪」
いつも通り君はあの男に付きっきりだった
最近変わってきたのは、
あの男が君に優しくなったこと、
そして
君と僕が
一緒に居ることが
殆ど無くなってしまったこと
.