×また子受け

□正反対の奴って意外と気が合う
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「あーっ、感動したッス♪
ハッピーエンドで良かったなぁ」
「そうだな」


グッズを見ていこうという提案があったので

見に行くと流石恋愛ものなだけに
女物やカップル用が多い


「きゃーっ、可愛いッス!!」
「どれだ?」
「あれッス♪」


指差した方を見ると
ピンクのハート型クローバーがついた鍵のストラップ
(どう表現すりゃいんだ?)

何つーか、ちょっと以外だ


「ああいうの好きなんだ」
「似合わないッスよね」
「そんなことねぇよ」


定員に声をかけ1つ買おうとすると、

来島が慌てて止める


「い、いいッスよっ
そんなつもりで言ったんじゃ…」
「いんだよ
俺が好きでやってんだから」


受け取った袋を来島にやる


「あ、ありがとう…」


案外素直に受け取ったと思ったら
今度は来島が店員を呼ぶ


「はい」
「え?」
「土方の分ッス!!」
「いや、俺は…」


いらない、とも言えず、
受け取る

来島は嬉しそうに笑うと歩き出した


「土方、他に行きたい所ないッスか?」
「んー…別に
お前は?」
「私のじゃ意味ないんスよ」
「何で?」
「今日、土方に喜んでもらうために来てるッス」
「だから、何で?」
「だって今日土方誕生日だから」


思わず黙ると来島が慌て出す


「ち、違ったッスか!?」
「いや…そっか、今日誕生日か」
「忘れてたッスか!?」
「まぁ…
でも、何でお前が俺なんかの誕生日祝うんだ?」
「何でって…いつも料理教えて貰ってるし、

私の誕生日の時祝ってくれたし…」
「そんなお返しもらうほど祝ってねぇ…」
「それに、
何となく、祝いたかったんス」


ちょっと照れたように来島が言うから
俺も少し照れた


「…じゃあ、飯
そろそろ腹減ってきたし」
「ご飯ッスね!
何処がいいッスか?」
「お前が作ったの」
「へ?」
「嫌なら、いいけど」
「わ、私の何かでいいッスか…?」
「最近教えてなかったから…
どんくらい上手くなったかな、って」


特に他意はなく、
何となく、来島が作ったのを食べたいと思った

料理を教えてるときに食べたことはあるし、

教えるときに互いの家に行っているから
特に行きづらくもないし


「できたッス」

.
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