main
□無防備
1ページ/1ページ
あなたはいつも
俺の心をかき乱すーーーー
「峯ぇー、みーねー」
『なんですか。』
「暇なんだよ!わかるでしょ!」
『仕事中です、わかるでしょ。』
「ったく、つまんないやつー。」
週に3回は必ず俺の事務所にやってくる。
このお方は六代目の妹、柚さんだ。
自分で言うのもなんだがこんな冷たい人間になついてくるのは柚さんだけだ。
初めは戸惑っていたが今はなぜか心地いい。
そして俺の中で柚さんは特別な存在になっていた。
「ねー、キスってどんな味?」
は?
突然過ぎておもわず口に出してしまった。
「わたし、二十歳過ぎてんのに未だにないんだよねー。まぁヤクザの家の娘に誰も手ぇ出さないわよねw」
へらへら笑う柚。
『…なぜ、俺に聞くのですか?』
「峯ならちゃんと答えてくれそうだから★」
真島さんはちゃかしそうだし柏木さんは怒られそうだし〜
と続けた。
『ちゃんとって…』
「味は?イチゴとかレモンとか?」
は?
またしても口に出してしまった。
『あなたは小学生かなんかですか?』
「あ、ひどーーーー。」
口を尖らせてふくれる柚
そんな仕草俺の前でしないでくれ。
『なら、してさしあげましょうか?』
「ふぇ?!」
だらしなく座っていた柚が強ばるのを見ながら近づく峯
『だいたい、あなたは』
『無防備なんです。』
『俺の前で。』
「ちょっみ、みねさん??」
頬が赤くなる柚の顎に手を添える
『拒むなら、今のうちですが?』
「…わ、わざとだよ…////」
え…
「み、峯さ、何考えてるかわかんないし。なんとかこっち向かせたくて、さ…///」
そぉやって目を潤ませるあなたはた罪だ。
『俺にははっきりと物事を伝えた方がいいですよ。』
「そう?こんなのも楽しいぢゃん」
くすりと笑う柚
最初は少し手荒にしてやろうと思っていたが。
触れるだけのキスをした。
ほのかに香るイチゴの甘ったるい匂い
あぁ…
やっぱりあなたはズルい人だ…
柚はあらかじめ口に入れていたイチゴの飴玉をチラリと見せながら
「ほら、イチゴ味ぢゃん★」
峯は飴玉ごと柚の唇に口づけた。
ーーーー次は俺がシカケル番だ。