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□甘く揺れる髪に、
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「あったまったー★」

峯に用意された大きなスウェットに着替えて髪を拭きながら部屋に入ってきた柚

天気予報は晴れマークだったのにー

突然の雨に打たれたためたまたま近くだった峯の家に訪れた

『あなたはいつも突然だι』

柚の行動はいつも予測不可能だ
それになかなか慣れない峯

「まぁまぁ★暇だったでしょ?(笑)」

このデスクの書類が見えないのか?
と呆れながら柚を見る

「……へ、ヘックション!」

『まったく…ドライヤーあったでしょう?』
「めんどくさい。」

いつもしないもーん
と言いながら峯のベッドに座る

何の手入れもしてないのになぜ、そんなに髪が綺麗なのか。
女は気を使うものじゃないのか。
そんな疑問をよそに柚は足をブラブラさせながら座っている

『はぁ…かしてください』
頭にかけられたままのタオルを手に取る峯

『こんなに長い髪、キチンと乾かさないと、』
「風邪ひいちゃう?」
『俺のベッドが濡れます。』

言いたい事を先に言われたのでとっさに嘘を吐いた。

「冷たいなー、もう」

冷たい?
興味のない人間なら部屋すら入れませんが?

ほんとにあなたは…

「峯の指、綺麗だよねー。女のアタシが嫉妬しちゃうわっ」

頭をガシガシされているので薄目で峯を見上げる

『綺麗…ですか。』

男の自分はあまり嬉しくないが。
嫌な気はしない。

「…触られたくなるね。」

なんとなしに発した言葉


この方は今の状況をわかっているのか?

濡れた髪が妙に色っぽく、

『…触ってあげましょうか?』

え?と峯を見上げた瞬間重なる唇

『…あなたの唇も、冷たいですが?』
「……じゃあ、あっためてよ///」




目が覚めた頃にはいつもの綺麗な髪が目の前に

ただいつもと違うのは
俺の指に絡みついている事だ





このままずっと、離さないーーー

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