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□あぁ、熔け、る
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「柏木さん、まだ終わらない?」
『ん、後少し…』
部下からの信頼の分だけ仕事が増える、彼
「いっぱい引き受け過ぎー。大吾にもやらせなよ。できないか(笑)」
『自分の兄をバカにするなよ…』
溜め息混じりに柏木は書類をめくる
「お仕事してる姿もかっこいいねー、柏木さんは」
『…何か欲しいもんでもあんのか?』
「素直な気持ちなのにー!」
ふくれる柚
「あ、あるわ。」
『なんだ?』
柏木さん、がほしい
気付けば彼の膝の上
『どこでそんなセリフ覚えた?』
柚の服の隙間から手を忍ばせる
「ち、ちがっ///」
『まったく、大胆なやつだ。』
「そ、の。柏木さんのネクタイが欲しいって…」
『ネクタイ?』
「いつも柏木さんと一緒だから…///」
『……。お前が可愛いから、いけないんだ。』
息もできない程の口づけーーー
やめて
『柚…』
そんな優しい声で囁かないで
『…俺の傍に、いろ』
そんな優しい手で触れないで
『…命令だ 』
そんな優しい唇で、キスしないで
いつもいつも
アナタに熔けて、ゆくーーー