【...Really?】
□ネロ坊とバジパパ 5
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まだ空がうすら白い時刻。
朝食当番の二代目は起きて、下へ向かう。
身支度をしようと、洗面台に向かおうとしたところで気付いた。
電気もつけないままで、ソファーに座ったまま、しかも起きている奴がいる。
何かは見る前にわかっていた。
2「おはようバージル。お早いお目覚めだな」
投げ掛けられたほうは、ギロリと睨み付けるなり
バ「おはようじゃない」
…とか言いやがる。
だが、その訳はなんとなく分かった。
バージルの腕の中には、腫れぼったい目で寝息を立てるネロがいる。
しかも、こっちを睨んでるバージルの顔は、なんだかいつにもまして青白い。
くまが浮いてるとこ、寝ていないのだろう。
2「…またか」
バ「ああ、まただ」
2「ここんとこずっとだな」
バ「そうだな、2週間はな」
2「…ずっと寝れてないのか?」
バージルはネロを見るなり
バ「今しがた、ようやく寝付いた」
2「いや、お前のことなんだが」
返しを普通にスルーして、バージルはのろのろと立ち上がった。
バ「俺は寝るぞ。昼までは起きない」
2「ああ、それがいいな。ゆっくり休め」
とかって、非常にだるそうな足取りで階段に向かう年下の兄を見送る。
二階に消えてった背中を見送ってから、自分も洗面台に向かおうとしたところで、また、二階からふぎゃあとか泣き声が上がった。