【short story】
□Assault
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経路を省き、ネロが連れてこられたのは、魔界と人間界の狭間にあるとか言う所。
実に奇妙なことだが、受付やロビーらしき場所があって、そこで何やら、戦う奴は誰だ、金がいいか血がいいか、等と、意味不明のやり取りをさせられる。
金がいいとヒゲに言わされ、ネロはその受付にいた悪魔に、指された扉へ向かうことになった。
ネ「オッサン、いい加減説明しろ。ここ何なんだよ」
その空間には、受付の他に、二つの扉があるのだが、もう一方の方には順番待ちで、長蛇の列ができていた。
並ぶ必要のない扉の前で、ヒゲは言う。
4「ここがカジノやクラブに見えるか?」
扉が重い音を伴って、ゆっくりと開かれる。
闘技場のように開けた場所が見え、数体の悪魔が現れた。
4「それじゃ、俺は先に帰ってるから。気がすんだら帰ってこいよ」
ネ「え、ちょ…」
意味が分からないまま、仕方なく闘技場に足を踏み入れる。
斬りかかってきた悪魔たちを一刀両断した。
闘技場から悪魔が消えると、高らかな声が聞こえた。
『勝者!ネロ!!タイムは30!!素晴らしい!!
ノーダメージボーナスも追加で、90タイム加算!!』
本当に意味不明だった。
そんなネロの様子を見かねたらしく、声は言い放つ。
『勇敢な君は、更なる挑戦を受けるか?受けるなら、次のステージへ突入だ!!」
脚元に、光を発する魔法陣が出現する。
だんだん理解してきて、ネロはその挑戦を受けた。
ヒゲ曰く、魔界から人間界に入ってこようと目論み、失敗した悪魔は、何故かあの場所に集められるそうだ。
何故そんな場所をヒゲが知っているのかというと、企業秘密とのこと。
帰宅してヒゲを問い詰めたところ、間抜けな顔でこんなこと言いやがった。
4「イライラしてる時は、体動かすのが一番だろ?」
ネ「いや!そういう問題じゃなくて!どういうことなんだよ!
ワッケ分かんねーし!!何?!受付あったぞ?!ナレーション入ったぞ?!
あれ、全部悪魔が運営してんだよな?!シカトしてていいのかよ!!」
まあ、確かにいいストレス発散にはなったが…という言葉を飲み込んでネロ。
するとヒゲこんな事言いやがる。
4「だって儲かるから」