詩
□愛に射られたカナリア達は
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僕らは互いに 想い合っていた筈だった
愛を唄うカナリア達のように
いつでもそばにいて 離れないで
いつしか離れたカナリア達は
互いの別れに気付き、
嘆いて鳴いたのかな。
それでも僕らには
それは愛の歌に聞こえたのだろう。
愛を知った僕らのように
別れを知ったカナリアは
これからどうなるかもわからず
訳のわからぬまま飛び続けて
きっと気付きはしないんだろう。
自分が愛に射られてる事なんて。
愛する者の待つ場所へ
彼らは飛んでいく。
別れなんて無い場所へ。
その愛に射られて
帰る場所さえ、今はもう。
『愛に射られたカナリア達は』
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