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□いつでも傍に
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「――りかさん!最近、夜が怖く感じるって言ってたのは本当ですか?;」
お家に凜音を招いて、くつろいでいたら急にそう詰め寄ってきた。
某番組で座談会をしている時に、私がポロッと言ったこのことを心配してくれているらしい・・。
「まぁね〜・・。」
「〜;何か悩み事でもあるんですか・・?」
「多分ないと思う・・・。きっと、今の役に囚われてるだけだよ。こうゆうこと、よくあるし・・・。」
「そうですか・・・。あ!私で良ければ、力になりますよ☆」
まるで「何でも言って?」みたいな凜音を見ていると“命令待ちの犬”に見えてきた。
・・というのは置いといて、それとなく聞いてみた。
「・・・例えばどんな?」
「ん〜と・・・寝る前におやすみコールするとか・・。」
「それ、普通は朝にするものだよね?モーニングコールっていうやつ・・。」
「・・・・!安眠グッズとか・・!」
「今使ってるので十分かな・・。」
「・・・・・〜;!可愛いぬいぐるみと寝るとかっ・・!;」
「いらないよ。子供じゃないんだし・・。」
「う・・・;す、すみません・・。(シュン)」
いろいろ提案したものを言ってくれたのはいいけど、イマイチというか・・・。
「;・・別に夜が怖いっていうのは、眠れないからじゃないよ?;・・・ただ・・。」
「・・?」
「・・・・“今”が充実してるから、そのことを考えると逆に怖くて・・。みんなといる今が幸せで、ずっとこのままだったらいいのにって思う・・。でも、やっぱりそれは無理だよね・・・。」
少し自傷気味に言って笑ってみた。そのことを考えてしまう夜が怖いって言ったのは自分なのに、自分で不安になることを口にしてる・・・矛盾もいいところだよね。
そんな私の感情が伝わったのか、凜音が優しく手を握ってきて、そっと呟いた。
「・・・・・ます・・。」
「え・・?」
「・・・私が、傍にいますっ・・!りかさんが寂しくないように・・・。1人で抱え込まないでください・・何かあった時には2人で分け合いましょう・・?」
微笑みながらそう言ってくれた凜音を見ていたら、すごく心が温かくなり、また1つ、新しい凜音を見つけられた気がした・・。
「・・・フ・・。(・・・本当に、いいお嫁さんをもらった感じだなぁ・・。)」
・・グイッ・・ギュ・・・
凜音の手を引いて、そっと抱き寄せた。少し驚いてたけど、ちゃんと背中に腕を回してくれた。
「・・ありがとね、凜音。私もずっと傍にいてあげるからね・・?」
「はいっ//」
――その日の夜・・・。
「・・・あのー・・りかさん?;」
「ん〜・・?」
「これは一体・・どうゆうことでしょうか?;」
夜になって、やっぱりまだ安心して眠れそうになく、ちょこっと凜音に協力してもらってる時にそう聞かれた。
「さっき凜音、「私で良ければ、力になる」とか「傍にいる」とか言ったでしょ?」
「・・・それで今の私は“抱き枕みたいに抱きしめられながら寝てる”という状況に・・?;//」
「うん・・これが1番落ち着くんだもん・・・。凜音、温かいし・・。」
ムギュゥ・・・
今日ぐらいは甘えてもいいよね、と思った私は凜音にくっついた。
すると、いつもなら恥ずかしがる凜音がそっと頭を撫でてくれた。
「フフ・・//りかさん、「子供じゃない」って言ってましたけど、これでも十分子供っぽいですよ・・?w//」
「・・・凜音・・静かに、ね?」
頭を撫でられているのが心地よくて、いつの間にか私たちは眠りに落ちていった――。
――その日は久しぶりによく眠れた気がした。・・・きっと凜音が傍にいてくれたからだね・・。
【END】
*あとがき*
・夜を怖がるかなめさんとか可愛い・・w(*/∀\*) そんなかなめさんをみりおんが安心させてあげるという・・( 〃ω〃) (そして、所々うたかたの台詞が・・・w( ̄▽ ̄;))