vel
□鏡
1ページ/7ページ
暑い。
まさに夏、という言葉を頭の中でつぶやいた。
クーラーのないこの部屋では、「諦めなさい」と言うかのように、風力を最大にした扇風機が首をふる。
カチッ
だるく、朦朧としはじめた意識の中で、ひどく軽い、意図的な音が響いた。
「……奈子!!!!」
「なに」
→
次へ
[
戻る
]
[
TOPへ
]
[
しおり
]
カスタマイズ
©フォレストページ