Short story novel

□Bady
1ページ/1ページ

ある夏の日。

その日は、いつもより異常に暑かった。

「男の子なら…伸哉かなぁ…いい名前だねぇ」

カノがテーブルの上に肘を乗せ、その上にあごを乗せてふてぶてしく独り言呟いた。

「…ってシンタロー君聞いてる!?」
あ、独り言じゃなかったらしい。

「は?」
「ほらやっぱりー!聞いてない!!」

カノは、俺に指を指す。

いや、ちゃんと聞いてたけど意味不明。

「…カノ。暑さで頭やられたのか?」
「それはこっちのセリフだよ。シンタロー君…今日はなんの日か知ってる?」

…逆に追い詰められた…。
・・・?今日?今日は普通の日だろ?

頭の上でハテナマークを浮かべていると。

「…やっぱりぃ…せっかくシンタロー君の家に来たのに…。」

珍しくカノがふて腐れた。
あー…んー?…そんな大切な日…

あ。もしかして。

「…なんだよ…記念日とか言うのか…?」
手に持っていたコーラのボトルを机に置いた。

するとカノはパァッと表情を明るくした。
「そうだよ!!…よかった〜覚えてくれてる〜」
「忘れかけてたが。」

そうだ。
今日は、俺達が付き合って丁度3ヶ月。

忘れていたもんだ…
思い出さなかったらきっと、カノ今頃怒っているだろうなぁ…

と、内心ホッとした。

「…でね、シンタロー君さっきの話だけどね。」
あぁ、伸哉とか誰かの知らない名前を…。

「僕ね、男の子でも子供が産めたらなって思うんだ!」
「…マジで暑さで頭やられ…」
「いや、少し本気かな?」

カノが真剣な瞳で見つめてくる。
いや、そんな話で熱くなるのも…ちょっとどうかと…。

「だってね、僕とシンタロー君の子供見てみたいじゃん?」
ニッコリ笑うカノ。

…呆れる。
まず、男同士で付き合っている事に俺は、奇跡を感じてるぜ。

本気と書いて、マジと読む。

「…だから、俺とカノの名前からとって”伸哉ね…。」

コーラのキャップ部分を持ち、コーラを一口飲む。
少し、ぬるいコーラはあまり美味しくなかった。

「シンタロー君実は女の子だったりしない?」
「どんだけ子供欲しいの。」
「…だってー」

ブーブーと、文句を言うカノ。

あ、そう言えばカノに飲み物出してねぇ。

「あ、ごめん。カノ今飲み物取ってくるから…」
ゆっくり立ち上がった瞬間。

ベットまで押し倒される。
流石、俺の力。

「あーえー…?カノー?」
「シンタロー君子供作ろう」
「バカノ!!」


(^ ∀ ^)←
オチは食べた((

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ