テニス始めました
□No.8
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カズがいなくなって1週間。
俺は余計に笑うようになった。
こうしないと泣きそうなんだ。
母さんの話だと俺が生まれた時から可愛がってくれていたらしい。
ずっと一緒だったのがいなくなったんだ。
悲しいのは当たり前だろ?
そんなある日だった。
光じゃない方の従兄弟に会いに行く事になったのは…
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「いらっしゃい、久しぶりね!」
「お久し振りです。真子さん」
俺をにこやかに出迎えてくれたのは父さんの妹の真子さん。
「さぁさ、中にお入りなさいな」
「じゃあ、言葉に甘えて邪魔するぞー」
「お邪魔します」
今日は俺と父さんで来た。
母さんは買い物に行っている。
「若は部屋にいるから」
そう光じゃない方の従兄弟とは日吉若だ。
他の人は皆出てるらしい。
俺は真子さんに礼を言うと若の部屋に向かった。