書物

□まずは自己紹介からですね。
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澪目線

「……………。」

一応、刃物は離してもらえた。
刃物を当てられたところが僅かに痛む。
血は出ていないようだから、すぐに消えるだろう。

例の男性は、未だ警戒を解いていないようだが…。

「…では、ここに座っていて下さい。
私は、お茶でも淹れてくるので。」
そう言ってリビングを後にした。

………後ろから、誰かついてくる気配が…。

………先・程・の・男・性・で・す・か・。

「………えと、まだ何か…。」
?1「毒でも入ったら嫌だからね。」
「……そうですか。
もとより、入れるつもりも無いので別に見るなり何なりしても構いませんよ。」
?1「……良いの?」
「邪魔にならないのなら、の話ですが。」
そんな会話をしながら人数分のお茶を淹れる。

ゴクッ

?1「毒は入ってないね。」
「……飲んだことあるんですか、毒。」
?1「まぁね。」
「自慢出来ることでは無いと思うんですが。
出来たので行きますよ。」
お茶をお盆に乗せて、台所を後にした。

「…………。」
リビングに戻り、それぞれにお茶を出した。
最初は皆警戒して口をつけず、仕方なく先程の男性に毒は入っていなかったかどうかを確認してからようやく飲んだ。
いい具合のタイミングをはかり、本題を話す。

「それではまず聞きたいことはありますか。
ただし、私が答えられる範囲でお願いします。
突拍子もない質問はしないで下さい。
何かありますか?」

?2「じゃあ、僕から。」
「はい、何でしょうか。」
?2「ここは一体どこか分かるかい?
君の知っている場所なのかい?」
「はい。ここは私の家です。
ただ、そこに何故あなた方がいるのかは分かりませんが…。」
?2「分かった、ありがとう。」
「他にはありますか。」
?3「俺からもいいか?」
「どうぞ。」
?3「アンタは何者だ?
見たところ、只者じゃなさそうだが……。」
「単なる一般人です。
寧ろ、あなた方の方が余程只者ではないと思うんですが。
こんな時代に鎧や兜を着飾っているなんて…。今時そんな格好は時代劇の役者さん逹位ですし……。」

?全「……………え/は?」
「…………えと、何か変なことでも言いましたか、私。」
?1「いや、変なのはアンタの方だよ?」



………………話が見えない。





………どういうことだ、これは。

「あの、失礼ですが…、
皆さんの名前は…。」

?3「奥州筆頭伊達 政宗だ。」
?4「俺ァ長曾我部 元親だ!
西海の鬼たぁ俺のこt「あ、名前だけで十分です。」………。」

……何か悪いことでもしたかな。
ま、いいや。

?2「僕は竹中 半兵衛だよ。」
?4「……片倉 小十郎だ。」
?1「…俺様は猿飛 佐助だよ。」

…………聞き間違えだと信じたい。
「……それらは本名ですか。」
佐「嘘ついたところでどうにかなるの?」
「なりませんね。」

これらが本名だということは理解できたが………。



……どうしてそんな名だたる武将さん方がここに来てしまったのか、原因を知りたい。
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