恋模様

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「プリンにミルクレープ、ヨーグルト、ドーナツ…あれ全部一回のデザートかよ」

「マジ引くわー朝比奈」


お昼の私のデザートを目にした男子がこんなことを。

だまらっしゃい男ども。
私は色気より食い気で生きていくと決めたのだ。
花より団子!


とまぁ、私の残念ぶりは二年になっても相変わらずのようだ。

甘い物を余分に買ってしまうのは、一緒にいるあっくんの影響もあるけど。
お昼はいつもあっくんと一緒だ。
スタンディングメンバーでのお昼の日以外でも食堂を利用するあっくんにくっついて、私もほぼ毎日食堂でお弁当を食べている。
食堂の昼食を平らげてから、いつもおかしを買いに行くあっくんにつられて、私も色々買ってしまうのだ。


今日はさっさとお昼を済ませ、あっくんに「私行くねー」と声をかけて図書室に向かう。
くあーっと寝不足から来る欠伸をかましながら歩いていると、その途中、廊下で赤司君が二人の女子生徒に話しかけられていた。


「赤司君、これ、よかったら食べてくれる?」

「あぁ、いただくよ。ありがとう」


お菓子のプレゼントらしい。
受け取ってもらえた後の女子のまぁ嬉しそうなこと。


「赤司君ってもうヤバいよね!他の男子とは品格が違う!」

「そうそう!物腰柔らかくて話しかけやすいしぃ」

「優しくてもう素敵〜!」


………
ほざけ!!

知らんのだよ女子諸君は!
あの赤司を!あの冷徹な赤司征十郎を!!

なぁにが優しくて素敵だぁ。
外面で判断して、品格が違うってそれは当然でしょう一般人とは育ちが違うんだから。

だいたい、渡されたそのお菓子だってその行方知らないでしょ。


『貰ったはいいが今日は食べられそうにない。かといって貰ったものを捨てるのもよくないだろう。お前にくれてやる』

って、ちょー上から目線で私に回ってくるんだよ。
めっちゃ腹立つんだからね!一口は必ず食べるみたいだけど?
何が話しかけやすいもんですか!


 
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