恋模様
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小学三年生くらいのときのこと。
『葵、ちゃんと背筋伸ばして。前向いて』
『む、無理無理ぃ!怖いぃ!』
『大丈夫だから』
『大丈夫じゃないぃ!』
『馬に乗ってみたいと言ったのは葵だろう』
『ちっちゃいの乗せてくれるって言ったじゃん!こんなおっきいお馬さんなんて聞いてないぃ!』
『ポニーは今朝急に体調を崩したんだ。…しがみついてても落ちるよ葵』
『だって…!』
『人間が怖がると馬に伝わる。逆に暴れてしまうから、ほら手綱持って。手離すよ』
『待って待って待って離さないで!落ちる!怖い!』
『もう…』
初めての馬に完全パニックになっていた私。
結局赤司君が私の後ろで一緒に乗ってくれた。
その時のことを思ったら――