恋模様
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その後、まずみんなで神社へ向かい、お祈りをした。
みんなどんなお祈りをしたのかは分からないけど、目前の全中のことじゃないかなーと思う。
それから屋台を回り歩いて、たこ焼き食べたり射的で遊んだり。
男の子ってすぐ闘争心を出すからさ、見ていて面白いよね。
事あるごとに勝負勝負って、射的とか金魚すくいとか楽しんでる。
それにしてもすごい人混み。
はぐれないよう赤司君の横を歩きながら、ふとこんなことを言ってみた。
「なんか、久しぶりだね、赤司君とお祭り来るの」
ただふと思い出して言った言葉だったけど、赤司君の返事が「そうだっけ?」とかなんか適当で少しコノヤローって思う。
「小学校のころ一緒に来たじゃん」
「そう言えば、来たね」
「赤司君、水風船取るのが得意だった気がする」
「葵は、綿菓子はいらないのか?」
「覚えてるじゃん」
「思い出した」
「そ。綿菓子ね、さっきから探してるんだけど、見当たらないんだよ」
もちろん私も食べたいんだよ綿菓子。
けど案外見当たらなくて。
「見つけたら教えてね」
そうお願いしていると、前方で黄瀬君から「赤司っちー」と手招きが。
赤司君が私の横から離れて行って、私は巾着から携帯を取り出した。
ちょっと時間が気になって。花火大会の会場、遅れたら見逃しちゃうし。
確認してみたけど、なんかまだまだ大丈夫そうだ。
と、携帯を巾着に戻すんだけど、なんせ慣れないこの袋。
携帯は私の手の中を滑って地面に激突していった。
ガシャンってうわぁー最悪だ。
落とした携帯を拾って、傷がないか確認。よかった、目立った外傷はない。
そして正面に戻した視線の先に、なんと綿菓子が飛び込んできた。
これはもう、買えと言われている。
すぐさまひとつ購入。
そしてみんなのところに目を向けたら、
「………。…あれ?」
うそ、誰もいない、んだけど。
目を離したのなんてほんの少しの間だったと思ったのに。
そこにいると思ってたのに、違う人になってる。
は、はぐれた?
うそこの一瞬で?
いやまて落ち着け。
あんな背の高いカラフルな頭した連中なんて、そうそう見失うはずがない。
前方に目を凝らしていればすぐ見つかるはず。
「………」
…いない。
この時、その背の高い連中はヨーヨー釣りで勝負を始めて全員しゃがんでいたんだって知ったのは、お祭りが終わってからのこと。
…ど、どうしよどうしよ、焦ってきた。
なんでこんな不安なの一人。
あ、赤司君、見つけてくれ。あなたの特技。
や、勝手なこと言いました。
何でもいいから誰か気付いて。電話でもちょうだい…
「…あ、」
そうじゃん、電話すりゃいいじゃん。
テンパっててそんなことにも気付かなかったなんて、我ながら情けない。
もう一度携帯を取り出そうと巾着袋に手をかける。
するとここで、トンッと肩に誰かの手が触れた。
あ、もしかして赤司君?と思いながら振り返ったら、