アオハルデイズ

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「確かに俺…バスケ好きだし、今はバスケが一番大事。けど…バスケと同じくらい、葵ちゃんのことも好きっス!」

「………え…」


突然のことにただ目を丸くする葵。


「多分…一目惚れ…だったと思う」


心臓が張り裂けそうなほど大きく鳴っている。今告白なんてするつもりはなかった。けどこれ以上このドキドキを、想いを留めておけない。
黄瀬はなおも続けた。


「俺、本気っスよ。確かに葵ちゃんが言ってたとおり部活に打ち込んでるから、まともに付き合ってるらしいこと出来ないかもだけど…でも、それでも葵ちゃんと、付き合いたい」

「……!」


彼なりに、全力で言ったつもりだった。
多分今顔赤いし、これ以上相手の目を見てられない。
思わず逸らすしかなかった。


「……」

「……」


しかし黙ったままの葵にむしろ困惑し、そろりと彼女の顔を覗き込んだ。


「…あの……葵…ちゃん?」

「……あ…いや、ごめん…なんかちょっと…びっくりしちゃって…」


葵は我に返ったようにパッと自分の前に手をかざす。
むしろ戸惑っていたのは葵のようだった。
固まっていた葵はすぐさま視線を落とし、火照ってきた顔を隠すように俯いた。


「ほんと…びっくりしちゃった…まさか好きな人から告白されるなんて、思ってもみなかったから…」

「え…」


黄瀬の胸が、期待に膨らむ。
葵はまだ黄瀬の目を直視できず、手の甲で口元を隠した。


「私も、黄瀬君のこと好き」

「っじゃあ…!」

「でもだめ、付き合えない」

「!?」


途端に黄瀬の表情が変わる。
葵は申し訳なさそうに話し出した。


 
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