お話し。
□体を合わせるその先は。(裏)
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※学パロ
お弁当を食べ終わり、昼休みになった。
でも私は友達とどこかへ行く訳でもなく、教室でただ一人あの人を待っている。
「まだかなぁ……」
そうぽつりと呟いたけど周りの雑音で虚しく掻き消された。
教室の後ろのドアに目をやるとあの人が私を呼んで小さく手招きをしている。
「まーどかっ」
口パクではっきりと私の名前を呼んでいた。
『なっちゃんっ』
思わず笑みがこぼれなっちゃんに近寄った。
「よしっ、行こっか。」
と、手を差し出してくる。
私はその手をぎゅっと握って歩き出す。
なっちゃんは私の恋人。
すごく優しくてどんな悩みも聞いてくれる。
ある日、私から告白した。
そうしたら、なっちゃんも私のことを好きだったことが発覚して、あこがれのカップルになった。
でもなんか…今日のなっちゃんは違う。
何かを考えているような目でまっすぐ前を見ている。
『なっちゃーん、どこ行くの?』
「まあ…着いてきて。」
そうなっちゃんが言ったときにやり、と口角が上がったからアブナイ予感がした。