神様はじめました
□神様、縁をむすぶ
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『咲いた…!巴衛、咲きましたよ!』
私は朝から庭に出て木に花を咲かそうと白札を持ち出していました。
そして何回か目で梅の花が咲いたんです!
「ほう…よくやったではないか」
『お待たせしてすみません。
さ、ご飯を作りに行きましょう?』
「あぁ。
…それにしても綺麗に咲いたな…」
『ふふ、そうですね…』
私達が梅の花を見ながら談話していると
烏帽子をかぶっている白い鳥さんが1羽飛んできました。
「土地神様」
『はい?』
「私は皇女の使い。
言伝を仰せつかって参りました。
本日夕刻、沼皇女が新しい土地神様へ
ご挨拶をしにお社に参るとのこと。」
『沼皇女、ですか?
わざわざありがとうございます。』
「いえ、では失礼します・」
鳥さんはそう言って社から飛んで行きました
『巴衛、沼皇女とは…?』
「沼皇女はいさらという沼の主だ。元はナマズの化身。」
『ナマズ、ですか?』
「伊佐良沼もミカゲの守護地の1つだからな。
そこに新しい土地神が来たとなれば、奴等が動くのも当然。」
『そうなんですか…。
説明ありがとうございます、巴衛(微笑)』
「、あぁ…////」
丁寧に説明してくれた巴衛にお礼を言うと顔が赤くなっていました。
…熱でもあるんでしょうか?
巴衛ばかりに頼っていてはダメですね(苦笑)
しっかり勉強しないと…!
『巴衛、私は如何したら?
私が出ても邪魔になるでしょう?』
「ふむ…部屋にいた方がいいだろう。
俺は準備をしてくる。」
『私もお手伝いしていいですか?
何もしていないというのは落ち着かなくて…』
「あぁ、勿論だ。」
それから巴衛と鬼切君、虎徹君と共に沼皇女を迎える準備をしました。
そして時間は経ち、沼皇女が来たようなので私は部屋に戻りました。
私は学校に行ったままの制服から着替えていないことに気付き、
巴衛が用意してくれていた着物に着替えました。
何時も思うんですが毎日違う着物が用意されていますけど
一体どこから持ってこられるんでしょう…
着替え終わると鬼切君たちが部屋に入ってきました。
「今日も美しいですなぁ。」
「絶世の美女とはまさに朔羅様のこと。」
『?この着物、美しいですよね(微笑)』
「「(そして鈍感とはまさにこの方のこと。;)」」
鬼切君と虎徹君は顔を見合わせ苦笑いしていました。
私なにか変なこと言いましたかね…?
それにしても何もしないというのはやはり落ち着きませんね…。
少し様子を見てきましょうか。
私がそんなことを考えていると後ろで鬼切君たちが小声で話しているのが聞こえてきました。
「しかし巴衛殿もお1人で大丈夫だろうか…」
「沼皇女は沼一帯の妖怪達の元締め。
流石の巴衛殿も一筋縄ではいくまい…」
『!』