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□君のとなりで息をすること
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やっと、やっとだ…!

やっと部活ができる‼
周りは人、人、人……。今日は始業式。私は烏野高校二年生に進学して、ただいま廊下を猛ダッシュしています。始業式が終わって、体育館から出てきた人と人との狭い間に身を押し込み、必死で進む。

突然、後ろから衝撃が…
驚いて振り向くと、
オレンジ色の髪をした小柄な男の子だった。

??「わっすみません……‼急いでて!」
みかこ「だぃじょぶ!ほんっと狭いよね^^;私も急いでるんだ」

部活ですか?という問いかけに、そう‼と明るい声で返す。

みかこ「きみ、何部に入っ??「バレー部です‼」

食い気味に言われた笑笑
ん?…バレー部……??脳裏に浮かぶ、優しげな笑顔、泣きぼくろ…。

胸が痛い。

みかこ「そぅ…」
オレンジ色の少年は、私の答えに不思議そうに首をかしげている。



だいぶ人のいないところまで走ったみたいだ。
みかこ「あっじゃぁ、私こっちだから!……部活、がんばってね^ ^」
??「っ///はぃ!さょなら!」

私はまた走り出した。
そっかぁ…バレー部かぁ……。
あの人も、いるんだよね。



すっかり人気のなくなった廊下でに、自分の足音と荒れた息づかいが響いた。もう少し!もう少しで部室に着く!

さらにスピードを上げて、胸を高鳴らせ、目的の教室まで向かう。

みかこ「着いたっ……!!!!」

扉に両手をついて、不足していた酸素を十分に取り入れた。

カサッ

…え……??
右手の下に、紙が貼ってある。怪訝に思って手をどかすと………


「廃部」

みかこ「っ……」
言葉が出てこない。
うそでしょ……なんで!皆は⁉
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