DRR1303
□内柔外剛
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「ねぇ、紀田くん。内柔外剛って知ってる?」
「は・・・?」
新宿の情報屋、折原臨也が住んでいる某高級マンション。その場所で臨也に頼まれていた仕事を行っていた正臣に唐突にこの質問が問われた
「な、何ですか・・その・・ない、何とかって言うのは。」
真面目な問いかけににこりと微笑んでスラスラと答える臨也
「内柔外剛って言うのはね、 内面は弱いのに外見は強く見えること。また、気が弱いのに外には強気な態度をとるということだ。まるで紀田くんみたいじゃないかい?」
臨也の答えはまるでずっと前からこう答えようと考えていたかの様な返事だ。
「・・・違います・・俺は違う!」
「本当に?本当にそう思うのかい?」
正臣が苛立ちソファーに座って仕事をしていたのだが立ち上がり終いには気まずくなり目線を逸らしてしまう。しかし臨也が正臣に向けて鋭い視線を送りどんどん正臣に近寄ってくる。
「な・・っ・・別に・・俺が自分の事どう思うかなんて自由じゃないっすか」
「へぇ?ならどうして沙樹から逃げたんだろうねぇ。」
「ッ!?あ・・アンタいい加減に・・」
いい加減にしろ、と言いかけた所に唇に臨也さんの人差し指が当たり、そのままソファーに押し倒される
「黙りなよ。紀田くんはどちらにせよこうなる運命だったんだからさ」
「ふざけるな!誰のせいで・・」
耳元にいつの間にか寄ってきていた相手の唇で呟かれた
紀田くんは・・正臣は俺だけの中で苛立ち狂って俺だけの事を思っていれば良い、他人の事は考えるな
そう臨也に耳元で囁かれた
「アンタ・・・最低だ」
正臣は冷たく吐き出した
しかし頬は誰から見ても分かるくらいに紅潮していた
「最低なのは知ってるだろ?しかもそれを知っている上で俺と今一緒に居る。違うかい?」
「・・死ね。」
正臣はベラベラと語っていた臨也に唇を重ねた
臨也さん・・そんな歪んだ性格でなければ、素直に・・なれたかもしれません。
正臣はキスをしながら心のなかでそう思いながらそっと唇を離した
臨也はとても驚いた表情をしたが、直ぐに満足した表情になった
「キスが答えなんてねえ。良い回答だよ。」
・・ほら、もっともっと俺に溺れてよ。誰にも君は渡さない
「ねぇ?ならその解答の責任とってよ」
「責任?」
正臣が戸惑った顔で臨也に顔を向ける
「だぁって、さっきのキスに煽られちゃったし」
その言葉を聞いた途端正臣の顔は引きつっていく
「や・・やめっ・・」
逃げようと体を動かそうとするが呆気なく腕を固定されてしまう
「ほら、逃げないでちゃんと最後まで付き合ってね?」
・・君は俺から逃げることができない
強く見えている君は本当は脆くて繊細なんだよ・・
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*あとがきー。
微妙な感じに終わりましてすみません
ただ正臣くんが!内柔外剛だと言うことを!!