ぷよぷよ(健全)

□お菓子をあげよう
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「はぁ…。」
また、断られてしまった。
りんご、シグくん、ゴゴット。
他にもいろんな人に会ったけど、受け取ってくれたのはアミティとクルークだけだった。
…いつも通りだけど、フェーリもたくさんもらってくれた。
「何でだろう…?」
何でだろうと言ったからって、古いギャグを言うつもりはないけど、本当に何でだろう。
何で、何で皆僕のお菓子受け取ってくれないんだろう。
「美味しく作れたと思うんだけどなー?」
そう言いながら僕は自分で作ったチョコレートを食べる。
「そうじゃない」
「うわぁ!?」
振り向いた先に居たのは、満足そうに虫かごと虫取網を持ったシグくんだった。
「えっ、そうじゃないって…何が?」
「レムレスのお菓子食べない理由。」
!?それが解るのか!!僕は勢いよくシグくんの肩を掴んだ。
「解るの!?教えて、シグくん!!」
「良いよ」
「ありがとう!お礼に、お菓子をあげよう!!」
「いらない。」
僕は力が抜けた。
そっかぁ…やっぱり要らないのかあ。
「まぁ、良いや。どうして僕はお菓子を受け取って貰えないんだい?」
「渡し方」
「ふぇええ?」
自分でも、間抜けな声が出たと思う。
でも、そのくらいに驚いてしまった。
僕は今まで、怖がられないように、渡す時には『平気だよ』『怖くないよ』と言っていた筈。それなのに。何がいけないのだろう。
「渡す時、何か変かな?」
「・・・と言うか恐い。」
「え?」
「渡す時の『平気だよ』『怖くないよ』が、猛烈に怖い。」
「えええええ!?」
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