▼エレリ

□咲き乱れて
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結局あれだけでは満足できずに、さらに二回も抜いてしまった。


それだけ吐き出せば、部屋には青臭い匂いが漂うのも当たり前だろう。

じきにルームメイトのアルミンも戻ってくるだろう、エレンは焦りに焦っていた。



「ああぁ畜生イカくせえ!だめだもうすぐアルミンが帰って来ちまう…!
ファ、ファ●リーズどこだっけ!?」



あたふたと部屋を駆け巡りあの有名な消臭剤を探したが見つからない。


あれ、この部屋にファ●リーズなんてあったっけ?てかなんでファ●リーズ探してんだ俺?そもそもファ●リーズってなんだっけ!?


ゲシュタルト崩壊が続くエレンの脳内がぐるぐる回っていたその時だった。

部屋にはインターホンの音が響き、そして短い廊下の奥のドアがゆっくりと開かれ、一人の人影が侵入してきた。


エレンは震える声で、その人影の名前を口にした。



「ァ……アルミン…」


「えっと……



とりあえず、ただいま?」
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