セラエノ大図書館

□ある休息の物語
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ある日、1人の男性の
悲痛な声が響いた

「出番を…くれ…」

彼の名はアミー
火属性の槍使いである

「考えてもみれば
 主は少しく火属性に
 不遇ではないか?」

「独り言とは…
 寂しいものだな
 主張は分からなくも
 ないが…」

女性が答えた
彼女はアイム
アミーと同じく火属性

「独り言とはなんだ
 問題ないように
 読者に向けたものだ」

「…あまりそういった
 発言は謹め」

「何故だ?
 問題はないと…」

「謹め」

「…すまない」

力関係がなんとなく
垣間見得るような
そんなやりとり
その後、彼女は続けた

「不遇とは言うが…
 一時期のアスモデウスや
 最近のマルバスは
 どう説明をつける?」

「…そうだが……」

「まあ…主の気が変わるか
 或いは主張するかだが…
 そこまで劇的に
 待遇は変わらんだろう」

「まったくだ…」


これは
公開されるはずのなかった
エトワールの下での
デビルたちの日常を
描いたもの

火属性
彼らは、主の都合に
少々振り回され気味な
苦労人の集まりであった
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