+Dream3(2014.1〜)+

□PHONE【GONGCHAN・裏】
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『キスしたことはありません』

『彼女いたことがありません』




ホテルのテレビのバラエティー番組を見て、
思わず鼻で笑ってしまう。


「なに?」

「よくもまあこんな嘘をしれっと言うね」

「ふ、意地悪だね、ヌナ」

そう言って後ろから抱きしめて首筋にキスを落とすのは、
テレビの中で「キスしたことない」と宣っている張本人。


「彼女いないってそれだって嘘じゃない」

「んー、一番の彼女はファンだよ?」


へら、と笑ってそういうことを平気で言う。


「ハ……じゃああたしは3番目ってわけか……、いや、彼女じゃないか。」





そう、チャニには彼女がいる。
それはわたしではない。
簡単にいえば、わたしたちは体だけの関係。


わたしにも彼氏がいる。

でも、チャニとの関係は切らない、切れない。
理由は……、多分体の相性が良いから。





「彼女がいい?」

「いえ、遠慮します」

「はは、そっか」

「アイドルの彼女なんてご免です」

アイドルのセフレってのもどうかと思うけど。




「チャニのほうこそ、いいわけ? 彼女可愛いしいい子なんでしょ」

「うん。そうだね」

「そうだねって……(笑)」

「でも、ヌナとするほうが気持ちいいし」




……おんなじこと、考えてたんだ。




次につこうと思ってた悪態は、
彼の唇と舌に塞がれて、
自分でも嫌になるくらい甘い吐息に変えられる。





夢中で舌を絡ませていると、
どこからとも流れる音楽。





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