+Dream1(〜2013.10)+
□酔ったみたい【SANDEUL・甘】
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夕方になって、電話が鳴る。
『ヌーナー!ごめんね!遅くなったぁ〜!』
ああ、いつものサンドゥルの明るい声。
「お疲れ様。今大丈夫なの?」
『うん! 今休憩中だから!』
「そっか。サンドゥル、今度のオフはいつなの?」
『んっとね〜、あ、シヌヒョーン! 次のオフいつーー?!』
通話口を離れて近くにいるであるシヌに予定を確認しているみたい。
あさってだろ、覚えておけよ…と呆れるシヌくんの声が遠くに聞こえてクスっと笑ってしまう。
『あ、もしもし? あさってだって!』
「あ、意外にすぐなんだね(笑)それで……その前の日の夜って、会えないかな?」
『え? うん、大丈夫だけど……どうしたのヌナ?』
「どうしたのって……料理でも作って待ってるよ。」
『ほんとに!? でも、ほんとどうしたのさヌナ。』
「なんでよ(笑)特に理由はないよ(笑)いっつも理由があって会うわけじゃないでしょ?」
まあ、今回はあるんだけどね、理由。
『そうだけど……いっつも僕から誘ってばっかりだったから……』
電話越しでも、サンドゥルが照れてデレデレしているのが伝わってくる。
たしかにデートにしろ、家に来るにしろ、誘いはサンドゥルからだった。
私はアイドルである彼に無理を言って危険を冒しては欲しくなかったから、意図的に自分から会いたいとは言わなかったんだけどな…。
それが彼を不安にさせていたのかな、と思うと少し胸が痛んだ。
「私だっていつでも会いたいと思ってるよ。」
『ヌナ……!』
目をキラキラさせているサンドゥルが目に浮かぶ。
「じゃあ、夜待ってるね。何か食べたいものある?」
『ヌナが作る料理ならなんでもいい! 全部美味しいし!ハハッ』
「わかった。じゃあ練習頑張ってね。」
『うん、ありがとう! あ〜楽しみ……頑張るねっ! ばいばい!』
勢いよくブチリと電話が切れて終了。
サンドゥルは本当に元気で、嵐のよう。
決して嫌じゃない。
よし、計画のために献立決めなきゃ……。