真珠の耳飾りの恋人
□ぼくの初恋
2ページ/6ページ
ある日の事。
ぼくはとうとう知られてしまったのだ。
「何で、嘘を吐いていたの?」
「応えなさい。」
「凛!」
原因は隣の家の子。
ぼくが窓から出、適当に足を汚し、門から入る。
この一部始終をいつも見ていたのだ。
その子は病弱で、家から出れない。毎日の楽しみは窓から覘く外の世界のみ。
何年にも渡ってぼくのこの行動を見ていて。
自分の母にぼくの事を話し、そしてその子は死んだ。
死ぬ前、最後に口にしたのがそんなくだらない告げ口だったなんて!
あの子のせいよ。
その子のお母さんは怒る。
そうしてぼくは、罰せられる。
.