short novel
□神の気まぐれ
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「昌浩殿!」
「これはこれは、敏次殿。
どうかなさいましたか?」
直丁としての、今日の仕事をしていると、藤原敏次殿が血相を抱えて室に帰ってきた。
確か、仕事を部署に渡しに行くと言っていた覚えがあるのだが・・・。
敏次殿はそれどころではなさそうだ。
「それが・・・・・・っ!」
突如、冷や汗をかき後ろを振り向く。
何かいるのか?
俺ともっくんも敏次殿の来た道を
伺う。
と、
「久しいな、頑是無い人の子よ。」
「「・・・・・・・・・。」」
(も、もっくん・・・。
この声、もしかして・・・?)
(あぁ、だが何故・・・。)
そこにいるのは、雑鬼ほどの大きさの、ネコ
だった。