鬼と小鬼

□早くも再会的な
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「オイ。あいつはどこいった」

土方は屯所内をうろうろしていた

「土方さん。なんですかィ、瞳孔がいつもより二割増しでさァ」
「テメーは黙ってろ」
「そんなに至恩って奴のことが好きなんですかィ?」
「ばっ!誰が!」
「あいつなら何時も通りふらーっと出掛けやしたぜ」
「ッチったく…桂の情報があったってのに何やってんだ…」











『ふぁくしょいっ!…なんだ風邪でも引いたかな…』

おでこにてを当ててみるが、熱は無いようだ

プルルルル プルルルル

携帯が鳴る

『あ、はい至恩です』
〈俺だ〉
『あー……俺俺詐欺かなんか?』
〈ちげーよ!ふざけてんじゃねぇ!〉
『ハイハイ、耳元で叫ばないで下さい副長』

ほら。副長のせいで回りのおば様方がこっちを異様な目で見ているではないですか

〈…桂の情報が掴めた〉
『ほぅ…』
〈桂の一味のテロリストもいる。
場所はHOTEL IKEDAYA〉
『発音がよろしいようで』
〈ぶっ殺すぞ……とにかく真選組の晴れ舞台だ、楽しむとしよーや…てちょっ!おい!そっ ジジジあー、至恩さんですかィ?〉

雑音が入ったと思ったら真選組一番隊隊長沖田総悟だった

『えーっと…沖田隊長?』
〈総悟でィ。土方さんがお前が居なくて寂しがってたぜィ〉
『はぁ…』
〈至恩さん。あんた土方さんが捕まって、泣いて助けを求めてきたらどーしやす?〉

いきなり何を聞くんだこいつは

『はぁ?…勿論助け…ないで、動画とってアップですかね』
〈そうですかィ分かりやした。じゃあ切りやすねちょっ!そごおま!ブチ ツー ツー〉
『………切れた』

てか、なんで沖田隊長?そして何あの質問

『なんだったんだ…』

まいっか、と再び歩く

『あ、おばちゃん。みたらし一本頂戴』
「はいよ!あらまぁべっぴんさんだねェ」

おばちゃんはにこやかに挨拶をして店の奥へ行く

団子屋の椅子に座る

『あぁ、桂小太郎だったか…』

私は未だまだ会ったことがない

といっても、そもそも医療隊長なので会うはずもないが……

「はいよ、お嬢ちゃん」

おばちゃんから団子を受け取り、口に入れる

『…うまい』

やっぱ甘いものは旨い。糖分は頭の活性化にもなるし。

そーいや、沖田隊長はよく甘味屋に行ってるらしいし、今度教えてもらおうかな
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