SECOND TIMES

□プロローグ
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”椎名…“

呼ばれて見渡すと、周りにはたくさんの人がいた

皆私を除き込むようにしている

『あぁ…またこの夢か』

夢の中で小さく呟く

”椎名!“

呟きは聞こえていないのか、人々は寝そべる私を呼ぶ

それも、必死に

『貴方たちは一体誰?』

聞くものの、相手に聞こえていない

”ダメ……!こんなの!“

その人は涙を流していた

でも、泣いているのは分かるのに顔がもやがかかったみたいに分からなかった

「そんな、泣かないでください」

その人の頬にそっと手を添える

何故だか、泣いている姿を見るのは嫌だった

“………椎名………”

隣にいた人もなんだか辛そうだ

何がそんなに辛いんだろう。苦しいんだろう。

分からない 分からない


分からないけど、どこか懐かしい…










私は気づかない

夢見る間 死神が一人誕生したことを



歯車が 廻りだしたことを

 

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