SECOND TIMES
□黒崎一護
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チュンチュンと雀が窓際にとまり、鳴く
差し込む日差しから逃れようと布団を深く被ろうとするが
「おはよう!お姉ちゃん!」
元気な声により、妨害された
『……朝から大きい声出さないでよ渚』
この子は渚
私の妹…いや、妹だったといった方が正しいか
「ぼけーっとしてたら遅刻するよ?」
相変わらず顔面蒼白の渚が、私の顔を上から覗きこんでくる。
その仕草に先程の夢を思いだし、なんとなく嫌な気分になる。
まぎらわす様に上体を起こし、時計を見た。
『…………アレ』
可笑しいな、見間違いかな。
「目、背けないでよ。学校もう始まるよ?」
時計の針は学校の着席完了時刻の約10分前を指していた。
私の家から学校までは丁度10分ほどかかる。
つまりだ、遅刻確定☆
『なんでもっと早く起こさなかったのさ』
「だってお姉ちゃんの寝顔幸せそうだったんだもん!」
そういいニコニコしている渚。
まぁ、可愛いから許す。
『ふぁ……飯食うか』
「え、学校は?」
『それよりも飯のが重要』
私はそう言いリビングへと向かう。