SECOND TIMES

□黒崎一護
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ブドウ糖を無事摂取した私は妹に見送られ、学校へ向かう。

『にしても……眠い』
どうせならあと3時間くらい寝れば良かった。


そう思いながらも、あっという間に学校。

さて、どうやって見つからずに教室まで行こうか。
と、悩んでいると。

「あ」

『ん?』

昇降口のとこに女の子がいた。
同じ制服を着ているところから、空座(からくら)高校の生徒であることが分かる。
なんだか落ち着かないようす。

なにかを探してるような…。

『あのー』

とりあえず声をかける。

「ご、ご機嫌麗しゅう」

どこかのお嬢様みたいな礼で返された。

私は訝しげに眉を寄せる。

『どったの?見ない顔だけど』
「あ、えっと」

目を横に反らす彼女。
反応からして先輩ではないみたいだ。
だとしたら一年…。いやいや、こんな子見たことない。
見たら可愛いし絶対覚えてるはずだ。

だとすれば。

あ、そういえば昨日先生が…。

『もしかして、転入生?』
「!?な、何故それを」
とても驚いた様子の彼女。

『勘だったんだけど、あたりだね。職員室を探してるなら、そこを左に曲がればあるよ』
「あ、ああすまない」

それだけ言うと彼女は去っていった。

『不思議な子だったなぁ...』

なんっつ一か。雰囲気が変わってた。

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