SECOND TIMES

□黒崎一護
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教室に入るとみんなの目線が集まる。

『あー…っとおはようございます』
とりあえずあいさつ。

「旭!遅刻したのをきにもせずどうどうと入ってくるとはなかなかだな!」

ホームルーム中だったらしい。担任が私を見るなりそう叫ぶ。

『すいません。寝坊しました』
「お前これで何回目だと思ってるんだ…はぁ、とりあえず座れ」

先生に言われるがまま、自席を目指す。

「椎名ちゃんおはよう!」
『おはようさん織姫。相変わらず今日もぽわぽわしてるね』
「ぽわぽわ…?」

そうやって首を素直に傾けることに言ってるんだ。

「おはよー椎名」
『たつきおはよう』

クラスのあいさつにてきとーに答えながら行くと。

『あれれ?』
「あ…。お、同じクラスでしたのね!わたくし朽木ルキアといいますわ。よろしくお願いしますわ」

とにこりと笑みを向けられた。相手は先程の女の子。

『さっきの転入生…。私は旭椎名。よろしっくー』

片手をあげ、それに答える。

「おーい、早く座れ」

先生からの催促(さいそく)

『すいません。私、人気者なんで』

みんなが笑う。

ふぅ、やっと席に着けた。

担任の越智(えち)先生が話を戻している。

それから先程の女…朽木ルキアだっけ?をなんとなく見る。
ルキアさんは、私の右斜め前の席だ。
綺麗な髪だなぁ…。
んぁ?
そーいや、なんか視界が広いよーな…。
あ、そーか。

『…ねぇルキアさん』
「へ?あ、なんでしょう」

小声で尋ねる。

『私の前の黒崎一護って奴。今日休み?』

すると明らかに顔をひきつらせるルキアさん。

「わ、わたくしにはわかりませんわ…」
『ま、転入してきたばっかだもんねー。ごめんねー』
「おい旭。うるさいぞ」
『すみません。ルキアさんを口説いてました』

みんなが笑っている間に体制を戻す。

ま、今に始まったことじゃないか。

一時間目の準備をしながらそう思った。

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