SECOND TIMES
□織姫
1ページ/6ページ
「お姉ちゃん!卵がないよ?」
『げっ、マジだ』
今夜の夕食を作ろうと、冷蔵庫を見ていたら、覗き込んできた渚が言う
なんという失態。
卵………卵がなければ卵焼きが作れないじゃないか!!←当たり前
『渚。今から買ってくる』
「え!?今夜だよ?暗いよ危ないよ、別に卵くらい…」
『留守番よろしく』
「よろしく、って!冷蔵庫閉めてってよー!私じゃ閉じられないよー!ちょっ!お姉ちゃ」
ガチャ
渚の言葉を無視し、財布を持って外に出る
『ふぅ………あ』
「あれ?椎名ちゃんだ〜!」
下を見ると織姫ちゃんが居た
『織姫も卵を買いに?』
「え、?卵?」
なんで卵?と織姫が考え込んでる間に階段を下り、隣まで行く
「椎名ちゃんの家ってここだったんだぁ」
『アパートだけどね』
「私もアパートなの!あ、今度遊びにおいでよ!アパート同士だし!」
アパート同士だからとなぜ遊びに行く話になるのかは疑問だが、織姫が笑っているのでそれはそれでいいか。
『というか、織姫はどうしてこんな夜中に?』
「飲み物がなくなっちゃって」
エヘヘ、と笑う織姫。うん、可愛い。
『あー…一緒に買いに行く?』
「良いの!?わーい!」
喜ぶ織姫を微笑ましく見ながらスーパーへ向かった