SECOND TIMES

□織姫
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スーパーで無事、織姫は飲み物を私は卵をGETした。

「いやーでも、まさか椎名ちゃんと会えるなんて」
『私も織姫が居るとは思わなかった』
「うんうん!私ね、椎名ちゃんとこうやってお話ししたかったんだよー!でも、学校じゃなかなか話せなくて」
『まぁ、私寝てるしね』

そう。
私と織姫はそんなに特別仲が言い訳ではない。
教室に入ればおはようと言い、お昼を極たまに一緒に食べるくらいの仲だ(何時もは寝てるから滅多にない)。つまり普通のクラスメート。
こうやってプライベートで会うことはまずない。

「椎名ちゃん可愛いし、頭いいし」
『あっはっはー、褒めすきだよ。私からしたら織姫の方が可愛いし、可愛いし、胸でかいし』
「む、胸は関係ないよー!」

口を膨らましておこる織姫。そーゆーところが可愛いのに…って私は断じてレズではない。はずだ。

「あ、青になった」

信号が変わると共に歩き出す織姫

だがその瞬間

ギギィィィ

「…!」

『!っやば』

車が猛スピードで織姫に突っ込んできた。

それに。

ドクン と胸が跳ね上がる

これは、織姫が()かれそうだからなのか。はたまた別の何かなのかは分からないが、体は既に動いていた。

「椎名ちゃん!?」
『っと、大丈夫?織姫』
「大丈夫って、危ないよ!いきなり走ってきたりしちゃ!」

慌てたようすの織姫

気づけば私は織姫を抱え、歩道に倒れ込んでいた

『危ないのは織姫でしょ』
「そうじゃなくてっ!っ痛」
『?』

織姫が立ち上がろうとするが、足が痛いのかまた座り込む。

『その足…』

織姫の足には酷い(あざ)が広がっていた。
痣……それも、手のような形。

それに軽く触れる

ドクン

さっきと同じ感覚

「椎名ちゃん?」
『なんでもない。それより、家まで送ってくよ。その足で一人で帰らせる訳にもいかない』
「え!?いいよ!悪いよ!」
『方向一緒だし、それに』
「それに?」

織姫を今、一人にしてはいけない気がする

『………その痣、包帯巻いといてね』
「え」
『あんまり見てていい気がしないんだ』
「う、うん」

私は織姫を支えて帰りながらも、あの妙な感覚の事をずっと考えていた。








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